自由気ままな旅とはいえ
そんなゆっくりもしていられない
一日中音楽に溢れていた街 プーノ
夜中までずっと騒がしくても
スペイン語だと耳障りも悪くなくて
眠りもまったくさまたげられない
きっと意味がわからんからなのね
不思議ね
バスで会った台湾人のカップルと
同じホテルやった
彼女 風邪ひどくなってる
熱があるの
なんていってるのに やっぱりでかけてるの
出かけたくもなるよね 旅やもん
たった二泊三日の滞在 素敵なこの街
日本もこんなふうに街に太鼓やラッパにあふれ
ダンスにあふれ笑い合って暮らせたら
こころの病も減ったりしそうやなあ
夢のようなお話
後ろ髪ひかれながらも
次なる目的地 ボリビアに向うべく
はたまた 長距離バスの移動
湖面とアスファルトの照り返しで
似合わへんサングラスが邪魔です
肌に優しめのいつもの日焼け止めは
効かなさそうで
大手化粧品の日焼け止め塗って
肌がかっさかっさになった
いやあ やばいもん買ってもうた
早めにチケットをとったから
一番前の窓際だわ
っと 乗客のほとんどがアジア人
韓国のツアーの団体客
気持ちなんかほっとする
ペルーとボリビアの国境線
簡単な石造りのアーケイド
入国手続きはあたふたとどこに
行ったらいいいのか
おどおどしてたら
隣に座ってた韓国人が何やら
早口で手をひっぱっていってくれた
日本語の話せる別の韓国人を紹介してくれる
一見無愛想やけど
一人でいるとみんな親切に教えてくれる
いやあなんとかなるなあ ありがたい
日本語のウマいその人づたいに段取り教えてもらう
はんこをおしてもらうのに列ができてる
管理職員の警察官
厳しい顔でパスポートと私の顔を交互にみつめる
何も悪いことしてません
叫びたくなる
タンッ タンッ タンッ
パスポートに押されたはんこ
はい お邪魔しまあす
フニャっと近い太陽に焦がされそう
コパカバーナでランチ
バスが出発するまで1時間しかない
サンポする間もあまりなく
お腹がへってタコス屋へ
頼んだメニューが待てど待てどこない
客はいっぱいいるのに厨房一人か
こりゃまだまだこえへんなあ
お兄さんすいませんが行きます
違うバスに乗り換えする
タトゥーだらけのおねえちゃんから
サンドイッチ買ってバスにのって座っていたら
君の席オーバーブッキングしてるから
降りてくれ!!
ええええええ 勘弁してよう
日本語のウマい韓国人
不憫そうに訳してくれた
はいはい そうですか
一人でそんな感じになりますか
わかったよわかったよ
後ろに止まってるバスで行け!!
ようそんなん言うわあ
めんどくさあ
はいはい そうですか
しゃべれんと強くも言えない
しぶしぶ 思い荷物かかえて
乗り換えようとしたら
今度は後ろのバスに
お前の席はない!!
ええええええええっっっ
さすがに頭にきて言い返したら
しゃあないなあって
助手席にのせてくれた
ラッキー!!神様ワイドヴューです!!
えへへへ ご機嫌さん
運転手と息子の会話はわからへんけど
特等席にのれて わくわくしてる
運転手が降りろとまた言う
次は何?
チチカカ湖を渡るためボートに乗り換える
バスはバス用のボートに揺られわたる
青と赤の沈みそうなボート
信じられへんくらいかわいい模型みたい
ぐわんぐわん跳ねわたる
ぐわんぐわん飛ばされる
木のない草っぱの山合いをぬけて
土壁の街にひとがちらほら見えてきて
だんだん車も増えてきて
街から都会の風景にかわってきた
見えてきた見えてきた
友達が 世界一夜景の美しい場所と
教えてくれた 夢に見た場所
ボリビア首都 ラパス
白胡椒色したすりばち状の都市
おもった以上にここは都会
はてさて
いやはや
美しいものは
簡単には見れないのね
一日の長旅
残りわずかな短い旅
神様もう少し
お守りください
よろしく