2013.12.19
日々の顔
小学校まで住んでいた家のふすまの柄
じいっと見ているといつもいろんな絵柄が見えてくるのが
とても不思議だった
それは毎日ちがった絵だった
可愛かったり愛くるしかったりもするが
ときどき おどろおどろしかったり
えぐかったりして
目をそらすのだけど
目をやっただけで、もうそれにしか見えなかったりして
恐くて寝れなかったりする日もあった
きっとその絵はその時の気持ちだったのだと
今になって思う
日々 顔を探すのが好きだ
見つけたら一人で「今日の顔」とつぶやく
電車の車輪
家の壁
まき散らされたゴミの中
何げなく脱ぎ捨てた洋服
食べ残したお皿の上
いろんな顔がこの世にはある
っと同時にいろんな気持ちが自分の中にある
っということは自分の気持ちが顔になる
それは恐くても愛らしくても
今となってはどちらでもいい
たとえおどろおどろしい顔も見つけても
恐くて寝れない日なんて今はないのだから